もうすぐ春節がやってくる。
2019年の春節は2月5日。
中国・台湾では大型連休となるため、日本にも多くの人が遊びにくるだろう。
数ある国の中から、日本を選んで時間とお金もかけて来てくれるのは綺麗事なしに本当に嬉しいし、日本人として少し誇らしく感じる。
ぜひ日本を満喫していって、素敵な時間を過ごして欲しい。
僕は上海に住んでいた時、春節の休みは日本に戻らなかった。
飛行機代がアホみたく高いのと(20万円とか・・・)、せっかく中国に住んでるんだから中国ならではの新年の感じを体験したかった。
中国は新年のお祝いで爆竹を派手に鳴らすということを聞いていたので、そんなのも現地で実際に見て聞いてみたかった。
参考:中国ではなぜお祝いに爆竹が鳴らされるのか?
しかし、2017年の春節は環境問題などの点から、僕が住む上海市内での爆竹の使用は禁止されていた。
残念ながら昔ながらの中国的な新年を体験することは出来なかった。
「さて、約1週間の休みはどうするか・・・」
僕はそんなことを考えていた時、
通っていた中国語学校の先生から質問を受ける。
「春节假期你有什么打算?」
(Chūnjié jiàqī nǐ yǒu shé me dǎsuàn?)
「春節休みはどんな予定なの?」
僕は特に予定がないことを伝える。
「还没有什么特别的・・・」
(Hái méiyǒu shé me tèbié de)
「まだ特に何もないよ・・・」
彼女は出身がハルビンと言う、中国でもかなり北に位置する街出身。
決して可愛くはない。
地顔はそこそこいいので、もう少しシェイプアップして、化粧もうまくなれば、クラスで4,5番目くらいに可愛いクラスには入れるだろう。
そんな彼女から、「じゃあ、春節は一緒にご飯でも食べて過ごそうよ」と打診を頂く。
僕は一瞬躊躇したが、中国で一番大切にされている日・一番おめでたいと言われている日である春節に、中国人と一緒に過ごすことにすぐに好奇心が出て「ok」と返事をした。
彼女は目を輝かせ、「それじゃ、私が春節らしい手料理を作ってあげるわ!」と言い、大晦日の夜から食事の約束をした。
予定は全て彼女にお任せした。
自分から主体的に頑張ろうと思える相手でもなかったのと、今回は外国人ゲストとして現地の新年パーティーにでも参加しようという気持ちだった。
そして何よりも、彼女がホスト側としてやる気まんまんだったし、全部私に任して!って感じだった。
だが、僕はある事に気がつく。
「彼女はルームメイトと二人部屋だったよな・・・!?」
ここに来て僕はようやく彼女に当日の概要を尋ねる。
「当日は何時にどこへ行けばいいのかな?」
彼女からWeChatの返信が秒で返ってきた。
「大晦日から春節まで1泊分アパートメントホテルを借りたから、都合がいい時間帯に最寄駅まで来て」との内容だった。
・・・マジか。
彼女が住んでいる部屋はルームメイトとの二人暮らしだし、キッチンもないから、料理ができるキッチン付きの部屋を手配してくれていたのだ・・・。
この時僕は彼女の気合の入り具合に驚いたのと同時に、もう逃げれないなとも思った。
春節の日が近づいてくるにつれて、正直めんどくなってきていたのだ。
それと、彼女のWeChatの朋友圈(モーメンツ機能)が、春節の夜へ向けた料理の用意に関する投稿内容ばかりになっていて、正直重たく感じていた。なんかちょっと怖かった・・・。
※朋友圈(モーメンツ機能)はこの記事を参考下さい。
そんなこんなで当日の夜を迎える。
春節休みは上海市内のお店はみんな閉まっている。という話しを聞いていたが、そんなことはなく、意外とお店は開いていた。ただ、場所によってはコンビニも閉まっている。
僕は手土産のお菓子と彼女が好きだと言う日本の輸入ビールを手に持ち、目的地へ向かう。
上海の街全体はいつもとは違った静けさに包まれていた。
「上海市内に住む人の約半分は外地人」
これは前にロマンスをした上海人のコが話していた言葉。
その人口の半分が故郷に帰って行っているのだろうか、街はとても静かだ。
いつもとは違う上海の街の空気を感じながら僕は目的地へ到着した。
場所は「南京西路站」
駅の出口で彼女が向かいにきてくれていた。
うーーん、、、
(可愛くない・・・www)
そんな言葉とは裏腹に笑顔で「新年快乐!」とご機嫌にご挨拶。
そのあとは、いつもより人が少ない分冷たい空気を感じながら、彼女が手配してくれたサービスアパートメントへと向かった。
駅から歩いて10分弱だろうか。名前は忘れてしまったが、日本人駐在員も多く住まうホテルみたいだった。マンションの周りには多くの日本語の広告が見られた。
無機質なエレベーターから部屋へと向かう。
部屋の扉を開けると、そこには新婚夫婦が過ごしていそうな空間が僕を待っていた。
ダイニングテーブルの上にあるたくさんのおかず、
リビングには綺麗に整えられたソファーとクッション、その前のリビングテーブルの上には綺麗に活けられた花、メインの食事と、それっぽく雰囲気を作ってくれた赤ワインとグラス。
(これ、彼女一人で用意してくれたんだ・・・)
と思い、少し胸が熱くなる。
日本の女性は男に尽くす。というのが、中国人の印象として強いみたいだが、このシーンを目の当たりにした僕からしたら、中国人の彼女の方が全然男に尽くしてくれていると思った。
ソファーに座ると、彼女はテレビをつけてくれ、「この番組が中国の紅白みたいな番組なんだよ。中国人はみんなこの番組を家族と見ながら大晦日を過ごすの」と僕に教えてくれた。
歌から漫才、コント、演劇となんでもありの賑やかなお遊戯会みたいだ!
略して「春晚」の詳細はこちらご参照 中国中央電視台春節聯歓晩会
番組の内容は何も印象に残っていないけど、中国人が習慣的に過ごしているという、新年の感じを過ごせている満足感に僕は酔いしれていた。
「春晚」を見ながら彼女の手料理を頂く。
うん、
不味い。。。
雰囲気点があるにも関わらず不味い。
それでも僕は日本人らしくこう言う、
「好吃啊,不错!」(美味しいよー!)、、、と
食べなれない川魚、緑の野菜、硬い肉、臭いエビ、、、どれもお世辞にも美味しくなかった。
それでも大量に用意された料理。
マジで拷問だ・・・。
僕はお腹いっぱいアピールをしまくり、残してごめんやけどもう食べれまテンを連呼して逃げ切った。
心の中で、中国はホストはゲストを食べきれない程の料理でもてなし、逆に食べきったらホストに失礼だ!というどこかで聞いた都合の良い話しを自分に言い聞かせていた。
お腹いっぱい、お酒もいっぱいになり始めたところ、彼女はベッドルームへ向かう。
僕はリビングで面白くもない「春晚」を見ていたのだが、しばらくしてから隣のベッドルームから声が届く。
「你过来」
(来て)
僕はベッドルームを覗くと、彼女は少し不機嫌な感じで僕を待っていた。
「なんでやねん、、、」
そんな風にも思ったが、僕はベッドに入り彼女の側で横になる。
それと同時に唇が重なり、お互いをむさぼりあった。
ふくよかな分、大きい胸、
びちょびちょに濡れていたあそこ、
感じている眼、
僕は一通りあいぶしながら気持ちよくなってくれている彼女を見て楽しんだ。
最悪なことに安全套(サック)の準備を忘れてしまい、生でしてしまった。
さらに最悪なことに、雰囲気からなのか、気持ち良さに負け、秒でイってしまった(ちゃんと外で出してます)。
彼女は少し物足りなさそうにしていたけど、しばらくしてから眠りについた。
異国の地で、異国の文化を感じながら、異国の女性と一緒に過ごした異国で一番大切とされている一日。
少しの満足感と少しの物足りなさを感じた1日だった。
春節休みが過ぎ、いつもの日々が戻ったあの日、中国語学校では彼女は何事もなかったように僕に中国語を講義していた。
むろん、僕もあの日に触れることは何もない。
彼女は何を求めていたのだろうか?
そして、僕は何を求めていたのだろうか?
答えは今でも分からない。
しかし、一つだけ明確に言えることがある。
それは、
これからも僕は「春節」が来るたびに爆竹や中国人旅行客を思う事はなく、彼女とのロマンスを過ごしたあの日をいつまでも思い出すだろう。
新年快乐!恭喜发财!身体健康!
コメントを残す